結核対策について
【質 問】
国の結核対策の最近の動向について。
地域格差や対象による差が顕著になってきていることから、それぞれの特性に焦点を合わせた対策に重点を置き推進している。

【質 問】
本市の結核の状況について。
新たに発生した結核患者数は平成11年の1,181人をピークに少しずつ減少し、平成14年には875人となっております。
本市の発生の特徴
  1. ホームレス等の結核ハイリスク層からの発生が多く、治療が困難な例も見られる
  2. 学校や企業・高齢者施設などの集団感染になる恐れのある場所での事例が多い
  3. 若年層の患者発生が少なくない
など、大都市特有の傾向を示している。

【質 問】
本市の結核対策として、どのような取り組みを行っているのか。
本市では、区福祉保険センターでの予防接種・結核診断に加え、
  1. ハイリスク患者対象の結核診断および結核患者に対してDOTS(直接服薬確認療法)の実施
  2. 企業や学校・高齢者施設・医療機関等を対象とした結核についての研修会の開催
などに重点を置いて取り組んでおります。

【質 問】
本市の結核対策上の課題は何か。
  1. ハイリスク患者や、生活が不規則な若年層・高齢者等の中には、病気を発見したものの、確実な治療に結びつかない例が増えている。
  2. 結核と診断された患者に対し、周囲が必要以上に反応し、会社を辞めざるを得なかったり、病気を隠そうとして治療が不十分になるなど、結核に対する理解不足や偏見による問題。

【質 問】
本市では結核患者に対する支援をどのように行っているのか。
患者や家族の治療や生活に関する相談については、区福祉保険センターの保険師等が訪問を含め対応しております。
また、患者が円滑に社会生活に復帰出来るよう、学校や企業にも働きかけ、治療が完了するような環境づくりを支援しています。

【質 問】
本市の結核対策に対する局長の基本的な考え方について。
ハイリスク集団の対応を重点的に行うと共に、社会全体が結核に対し、偏見をなくし正しい理解をもてるよう、さらに啓発していく事が重要であると考えております。
そうすることで、結果的に周囲への新たな感染を防止する事になると考えております。